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第8回 身近な経営改善のすすめ


2023年08月16日

投稿者:中田 眞二

優れた経営体でも身近な経営改善のタネが残っている事例をご紹介します。
筑後地域で食品製造業を営むA社はコロナ禍の中でも成長し続けています。パンやお菓子をPPフィルムで包装し大量に出荷販売しています。
当社の財務状況は安定しており、コロナ禍の中で営業利益が悪化したものの黒字を堅持出来ており、剰余金も十分蓄積できて財務状況は優れた状況にあります。
また、経営者も先代から引き継いだ経営理念を社内に浸透させ、定期的に経営革新の取組を進めています。経営幹部も経営方針に基づきテキパキと仕事をこなし、収益性は高い企業となっています。
冷凍食品倉庫の在庫能力や売れ筋商品の生産能力に課題を抱えて、経営相談に対応して、工場の経営改善提案を行う事にしたところ、優れた企業にもかかわらず、身近な経営課題があることが分かりました。
課題の1つを紹介すると、当社の売れ筋食品の最終包装工程で生産能力が不足して困っていました。

 

 

現状の作業状況は下記のとおりです。

 

経営革新を行う場合、NHKの原則で改善。改革案を発想することが必要になります。

N : 無くす  現状の作業、材料、部品などを対策して無くすことを考える

H : 減らす  現状の作業、材料、部品などを対策して減らすことを考える

K : 替える  現状の作業、材料、部品などを対策して替える、加えることを考える加える

  加える  替える、加える : 材料、部品組み替える、何かを加える

 

改善作業は下記のとおりです。

 

今回の改善案は、現行包装ラインのネック工程のC作業者のサイクルタイムを短縮するため、「包装破れチェック」作業をD工程作業者に替えて、加えることです。
替えたことで、包装ラインのネック工程はD作業者になりますが、各作業者のサイクルタイムがほぼ同じに近づくことで、作業効率(ラインバランス率)は81.8%から94.7%と12.9%改善できます。
また、包装ラインのネック工程のサイクルタイムが2.1秒/袋から1.9秒/袋と0.2秒/袋短縮でき、生産能力が9.5%改善できます。

 

経営効果としては、売れ筋商品の生産能力改善は、売上高向上に直結するし、人手不足の昨今、包装ライン生産効率12.9%改善は4人配置されているので、12.9%×4人=0.52人 相当の生産性向上になります。

 

優れた経営を実施されているA社でも、身近に経営改善のネタが転がっていました。
一般的な企業でも、身近な経営改善のネタが転がっていることが想定できます。
上記に紹介したのは食品加工工場ですが、人が働いている工場だけでなく、建築現場や飲食の厨房内、販売の現場で人の作業が発生するところには、同じようにNHKでの改善のネタが潜在化している可能性があります。

 

NHKで経営改善を積み重ねることで経営力を改善させ、企業の成長の礎を築かれることを願っています。




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